-
次代の工芸美術をリードする「創工会」
- 工芸美術創工会は1987年(昭和62年)に社団法人日展を志向する京都を中心とする関西・中国地区在住の工芸作家により結成。
平成元年(1989年)に京都府京都文化博物館の開館と時を同じくして第1回展を開催し、以後、京都の長い歴史や思想に育まれた工芸美術の伝統と革新を踏まえて、作家個々の新しい発想や創意を尊重し次代の工芸美術をリードする自由でリベラルな創作工芸美術集団として毎年発表を続けています。
自然を感じる精神や風土に磨かれた美意識によって世界に誇る独自の発展を遂げてきた日本の工芸。その長い時間をかけて築き上げられた創造の蓄積である伝統に我々が新たな創造を加え、人の心の根源的なものに訴えかける作品を発信し、今後も地域の芸術文化の発展と振興に寄与すべく活発な活動を続けて参ります。(創工会) -
- 過去の創工会展の様子
-
-
-
-
-
-
芸術に心救われる「未来」を
- 「創工会」は今後の活躍が期待される若手作家から文化勲章受章の日本を代表する作家までが所属する集団です。「創工会×和中庵 in 鹿ケ谷」では、35名の多彩な作品が一堂に会します。京都新聞COMでは、これまでも創工会の活動、工芸の魅力をメディアを通じて紹介してきました。今回は新たな形での展覧会開催を応援し、会場に来られない遠方の方にも作品を手に取っていただけるよう、本プロジェクトを立ち上げました。
コロナ禍の不安が充満する今だからこそ、芸術文化に触れ、心を癒す瞬間はより大切なものです。作家の創作活動を支援することで、どのような社会状況にあっても芸術に心救われる「未来」を創造することを目指します。(京都新聞COM) -
「創工会×和中庵 in 鹿ケ谷」出品者一覧
-
-
陶芸家・今井政之氏
- 創工会に所属する代表的な作家である今井政之氏をご紹介します。
今井政之氏は、19歳の時、岡山県伊部で備前焼の修行を始め、1952年京都五条坂の勝尾青龍洞の門人となります。同年京都青陶会の創立同人となり、楠部彌弌に師事。1953年日展に初入選し、29歳の若さで日展北斗賞を当時最年少で受賞されました。後進の育成をするとともに、毎日芸術賞、日本藝術院賞などさまざまな賞を授賞、2011年には文化功労者に選ばれ、2018年には文化勲章を受章されました。
1978年には故郷広島県竹原市に豊山窯(登窯穴窯)を築窯。薪の炎により土に命を吹き込み、これまでの陶芸の歴史でされることのなかった、胎土に違う色の土を埋め込み、広い面積に文様を表す『面象嵌技法』を世界で初めて確立しました。
今井氏の作品は力強いフォルムの中に魚や鳥・草花が生き生きと描かれ、語りかけてくる様なユニークさを持っています。卒寿を迎えられる今も、新たな挑戦をし、我々に刺激をあたえ続けています。 -
- ■略歴
1948 作陶をはじめる
1955 ピ−ボディ− エセックス博物館にて個展(マサチューセッツ)(同‘85)
1965 日本陶磁協会賞受賞
1974 第4回ヴァロリス国際陶芸ビエンナーレ名誉大賞受賞
1991 広島県文化賞受賞
1993 京都府文化賞文化功労賞受賞
1994 紺綬褒章受章(以後6回受章)/今井政之近作展(国立国際美術館)
1998 日本藝術院賞受賞、毎日藝術賞受賞、京都市文化功労者表彰
2003 日本藝術院会員就任、地域文化功労者表彰、広島県知事表彰
2008 京都府文化賞特別功労賞受賞
2009 旭日中綬章受章
2011 文化功労者顕彰
2018 文化勲章受章
2019 京都新聞大賞受賞
現 在 日本藝術院会員/広島県名誉県民/京都市名誉市民/竹原市名誉市民/
国際陶芸アカデミー(IAC)会員/日展名誉顧問/京都文化財団評議員/
京都工芸美術協会顧問/京都市芸術文化協会顧問 -