- およそ200年前の伝統 露天かめ壷仕込みで醸造した
希少な「10年熟成の黒酢」と「こだわりの古法黄金酢」 -
- 文政3年(1820年)頃より伝わる醸造方法を守り、伝統の露天かめ壺仕込みによる、黒酢の製造・販売を手掛けている福山酢醸造株式会社。
福山酢醸造の保有する約1万本の甕のうち、10年間熟成させている黒酢は、わずか4甕。
0.04%しかない大変希少な原液を、商品化しました。
鹿児島県霧島市福山町で約二百年に渡り培ってきた、熟練の黒酢職人によるこだわりの黒酢をどうぞご賞味ください。 - お酢造りの町 福山町
- そもそも、なぜ福山町でお酢作りが盛んになったかというと、年間を通して気温の差が小さく、比較的暖かく、また三方を山に囲まれ、目の前に広がる錦江湾からの風で霜が降りにくいなど、微生物が活動しやすい土地環境があるからです。
それに加え、およそ200年前から酢作りを行われているため、酵母菌や酢酸菌などのお酢作りに必要な菌が土地に住み着いており、多様に変化する温度環境のもとでも醸造ができる、世界的にも珍しい露天でのかめ壷仕込みが可能となっております。
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- 仕込みは、春・秋の2回。自家製の糀を作ることから始めます。
糀は糖化に優れた黄糀を使用します。糀によってお酢のできが大きく左右されるため、職人の経験と知識が必要とされます。よい糀ができたら、次にかめ壷仕込みをおこなっていきます。
かめ壷仕込みは、露天に並べられたかめ壷に、「下糀」「蒸した玄米(主に鹿児島県産米)」「福山町の地下水」の順で入れていき、最後に液面を覆うように「振り糀」を行います。振り糀は薄く均等に液面を覆うことが大切で、経験豊富な職人が行います。
原料米は、黒酢には「丸玄米」、米酢には「白米」と、どちらも主に鹿児島県産米を使用しています。 -
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- 仕込みが終わった壷の中では、「米の糖化」→「アルコール発酵」→「酢酸発酵」が行われます。
アルコール発酵に必要な「酵母菌」や、酢酸発酵に必要な「酢酸菌」は、土やかめ壷に住み着いた微生物の力を借りるため、添加いたしません。あとは職人が1壷1壷、中を確認しながら、発酵を見守っていきます。
1壷ごとに発酵の状態が違うため、職人が必要に応じて手入れを行い、仕込みから3か月から6か月でお酢になります。
そこから黒酢は1年以上の熟成を経て商品となります。 -
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ご提供商品のご案内
- 【10年熟成黒酢】
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- 平成20年10月24日に仕込み、10年以上熟成させた黒酢です。
現在、福山酢醸造が保有する約1万本の甕のうち、わずか4甕しかない大変希少な原液を商品化しました。
通常の6か月から2年熟成の商品とは異なり、長期熟成することによって、他にはない、独特で濃厚な香りとコクが特徴の黒酢となります。
飲用や、調味料として活用ください。
かめ壷で熟成する場合、露天に並べられた陶器であるため、微量ですが水分が揮発していきます。
そのため2年ではそこまで気にならないものも、10年もの間、長期熟成することで、より水分が揮発し、原料である玄米の旨味や栄養分が凝縮された黒酢になります。
そのため、通常の黒酢よりもさらに奥深い味わいとなり、少量でも存在感を感じられます。 - 【美味しい飲み方・使い方】
(お飲み物として)
〇水や牛乳、炭酸水などで5~10倍に薄めて
〇お好みでハチミツやシロップを加えて
〇焼酎やウイスキーに少量加えて -
- (お料理にも)
〇油分や塩分の多い料理をさっぱりと召し上がっていただく時にもお勧めです。
〇オリーブオイルを加えてドレッシングに(シーフードサラダなどに最適です!)
〇黒酢と醤油を7:3で混ぜ、だし昆布と一緒に醤油さしに入れて食卓へ
〇酢味噌、三倍酢、つけだれなど調味料として
〇バニラアイスに黒酢を少量加えるとチーズのような風味に -
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- 【こだわりの古法黄金酢】
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- 米酢は一般的にはタンクで製造されますが、黒酢と同じ露天かめ壷仕込みで醸造した「純米酢」がこの「古法黄金酢」です。
黒酢とは違い、原料は白米のみを使用し、やわらかな米の香味が特徴です。 -
- 日本農林規格(JAS規格)において、米酢の定義は「穀物酢のうち、米の使用量が穀物酢1Lにつき40g以上のもの(米黒酢を除く)をいう」とありますが、弊社のかめ壺仕込み米酢は、JAS規格の10倍以上の米を使用します。
米をふんだんに使用することで、米特有の旨味が増し、栄養価も高くなります。また、一般的なタンクでの製造ではなく、露天かめ壷仕込みで醸造することで、他に類を見ないまろやかな香味と酸味を感じることができます。
かめ壷仕込みは、露天で行うため外気温にさらされ、幅広い温度帯での微生物の働きが必要となり、気温などの自然環境や土地に根付いた酵母菌や酢酸菌、長年使われてきたかめ壷など条件が厳しく、この地域でしかできない製法だと考えられています。 - 【美味しいレシピ】
〇米酢スムージー
トマト 半分
オレンジジュース150㏄
古法黄金酢30㏄
はちみつ30g
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- 〇卵黄酢(焼肉や角煮、ホルモン焼など味の濃いものに)
卵黄2個
薄口 15㏄
古法黄金酢 15㏄
みりん 15㏄
(みりんと古法黄金酢に火を通してアルコールを飛ばす)
お好みでマスタード1g
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- 〇わさび酢(餃子のたれや牛肉ステーキソースとして)
刻みわさび30g
古法黄金酢10㏄
ごま油10㏄
濃口10㏄
お好みでハチミツ3~5g
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- 【苗代川焼かめ壷700mlサイズ】
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- 創業当時から現在まで使用している「苗代川焼かめ壷」を700mlサイズにして、創業当時と同じ「荒木陶窯」へ依頼し、焼いていただきました。荒木窯特有の天然釉薬を用いた、鮮やかな緑色のそば釉が味わい深い一品です。
(お酢は入っていません) - 「薩摩焼」・「苗代川焼」の起源
約400年前の文禄慶長の役に始まります。
慶長3(1598)年、島津義弘公に随伴して韓国から渡来した陶工達は、苗代川(美山)に窯を築き、藩公の庇護奨励のもとに製陶を始めました。これは千利休の門人であった義弘公の茶道趣味と、薩摩藩の産業奨励のためであったと云われています。
荒木窯は串木野の島平に上陸した渡来陶工、朴氏の末裔であり幾多の歴史的苦難を乗り越えて、苗代川焼の伝統と心を今日に伝えています。
※「苗代川」は荒木陶窯の登録商標です