-
「バカ塗り」と呼ばれるほど丁寧に作られる「津軽塗」が映画のテーマ
-
- 日本の伝統工芸、津軽塗は「バカ塗り」と言われるほどに何度も漆を塗り重ねて製作されます。完成までに時間と手間はかかりますが、何代にも渡り受け継ぐことができる、丁寧でサステイナブルな「日本のものづくり」の代表的な魅力があります。この魅力を海外に発信し、国内外に改めて漆の魅力を伝えることが、この映画のテーマです。
映画では、「津軽塗」の世界に通じる大きな魅力と、伝統工芸を伝承していく厳しさをリアルに描きます。また岩木山や雪・桜などの風景だけでなく、土地に根付く野菜や果物、地元料理、人々の「魅力」も表現していきます。
原作は、青森県在住の作家:髙森美由紀著「ジャパン・ディグニティ」(産業編集センター刊)。「暮らしの小説大賞」第1回大賞受賞作です。
本作が地方でモノづくりと向き合う人々へ、漆の保全とSDGsの応援歌のような存在になることを目指します。 -
映画「バカ塗りの娘」あらすじ
-
- 青森県弘前市。父、兄と暮らす24歳の青木美也子は、地元の高校を卒業後、特にやりたいことも見つからず、家計を助けるためにスーパーで漫然と働いている。小さな頃から人とコミュニケーションを取るのが苦手で、恋人や仲のいい友人もおらず、家とスーパーを往復する毎日。
美也子の父・清史郎は津軽塗の職人である。数年前母が出て行き、美也子は母の代わりに家事をしている。そんなある日、父に久しぶりに大量の注文が入った・・・。 -
若手実力派監督・鶴岡慧子
-
- 立教大学現代心理学部で万田邦敏監督に師事。卒業後、東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻に進み、黒沢清監督に師事。
卒業制作の初長編映画『くじらのまち』がPFFアワードのグランプリとジェムストーン賞(日活賞)をW受賞。ベルリン国際映画祭、釜山国際映画祭をはじめ各国の映画祭で上映、エクアドルのクエンカ国際映画祭で主演男優賞を受賞。高い評価を獲得し、台湾での劇場公開も果たす。
長編2作目『はつ恋』がバンクーバー国際映画祭ドラゴン&タイガー賞にノミネート。
PFFスカラシップ作品「過ぐる日のやまねこ」で劇場デビュー。マラケシュ国際映画祭にノミネートされ審査員賞を受賞。
2019年、西加奈子原作『まく子』公開。大人でも子供でもない、11歳の主人公を瑞々しく描き、内外から高い評価を受ける。 -
製作概要
-
- 撮影:2022年9月10日~28日
完成:2023年3月
公開:2023年 予定
製作委員会:アミューズ/メ~テレ/ハピネットファントム・スタジオ/平成プロジェクト/東奥日報/青森朝日放送/セレモニー -
- ↑撮影風景:漆塗りの柄の撮影。この中にリターンでご提供する津軽塗の汁椀の柄もあります。
-
特定非営利活動法人アースワーカーエナジーによる漆の保全に協力
-
- 平成プロジェクトでは、特定非営利活動法人アースワーカーエナジーに協力し、日本産漆の保全活動に取り組みます。
-
これまでの漆保全活動
-
- 特定非営利活動法人アースワーカーエナジーでは、「環境と産業のバランスを保つことを目的とし、環境保全の集積を行い、その技術の社会への反映を図ることにより地球市民の環境保全に寄与する」という理念の下、愛知県内、特に岡崎の森を起点とし、森と街と人を繋ぎ里山での幸せな暮らしの実現を目指す継続的な活動を行っています。
その中で、日本産漆の保全のために主に以下の活動を行っています。 - 1)森への植林のための漆の苗の育成
-
- 2)市民による植樹会を実施
-
- 3) 漆と桧のパウダーを成形して100%バイオプラスチックを製造
-
-
- 日本漆の保全と栽培は毎年継続して取り組んでおり、2015年に植樹した森も順調に育っています。
今後も日本漆の保全のために、苗の育成と植樹を進めるとともに、漆の活用拡大に向けた研究を進めていきます。 -
主な支援事業者
- 岡崎信用金庫、小原木材株式会社
-
特定非営利活動法人アースワーカーエナジー代表 小原淳 経歴
- 愛知県岡崎市生まれ。東京にて3年間の製造業経験の後27歳でデザインコンサルタントとして起業。NTT、帝国ホテル、KDD、西武百貨店、高島屋、清水建設、三井不動産など商品開発、販売企画に携わり、1991年産業と環境の調和を掲げNPOを立ち上げる。2008年より愛知県岡崎市にて天使の森プロジェクトをスタート。東部中山間地550mの山頂13.5haの生物多様性の森づくりから里山、人里、海洋へと自然と人類の共生社会づくりを進めている。
-
クラウドファンディングを行う理由
-
- 漆=JAPANと呼ばれ、特に艶やかで深みのある「黒漆」はヨーロッパで憧れの対象でもあります。また、自然由来で耐久性や抗菌性に優れるなどサスティナブルな素材でもあり、今後も日本の誇りとして大切に利用されていくべきものだと思います。
にも関わらず、日本における漆産業は多くの課題を抱えています。外国産材との競争、生産量の低下、後継者不足など・・・。
平成プロジェクトでは、映画制作を通じて漆の魅力に触れて頂くきっかけづくりをすると同時に漆製品の販売や保全活動への協力も行っていきます。
クラウドファンディングを実施することでより多くの方に漆に関心を寄せて頂き、また劇場公開を実現し、漆の保全に貢献したいと考えています。
頂いたご支援額のうち、返礼品のご提供費用を差し引いた収益は漆の保全活動と映画の劇場公開に活用させて頂きます。返礼品には、津軽塗の職人による漆製品などもご用意しました。
是非温かいご支援を宜しくお願いします。
益田 祐美子(ますだゆみこ)映画プロデューサー