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驚異の持続性とバランス力。10分回すことを目指した精密独楽。
- 精巧で、長く愛用できるメイド・イン・ジャパンの製品。今ではメイドインジャパン製品という一つのブランドが確立されていますが、その裏では、陰日向で働く熟練の職人たちが知恵と経験と技を総動員し、日々研鑽を積んでいることを忘れてはなりません。
見えないところにまで手間をかけ、より高いクオリティを目指して心血を注ぐ匠たちの静かな矜持。この職人たちがいるからこそ私たちは質の高い製品を安心して使えます。
決して表舞台には出ず、縁の下の力持ちなる、モノづくりの神髄を感じさせる製品とつくり手に共感して今回のプロジェクトを開始いたしました。 -
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とにかく長時間独楽を回したい。10分以上回せる独楽を作りたい。そんな単純な発想から生まれた「10分独楽」
- 幼い頃に興じた懐かしい玩具「独楽」。令和の時代に大人を魅了するのは、科学と技術の粋を結集した寸分の狂いもなく製造された精密な独楽を作ったらどうなるだろう。
「友人と話している間、一つの話が終わっても目の前にある独楽はまだ回り続けている」という現象が実際に起きたら驚くかもしれない。そんな現象を実現するために開発に着手いたしました。 -
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その道を究めたプロたちが結集した科学と技術の結晶
- 作り上げたのは3人の匠たち。回すことに強いこだわりを持つヨーヨーの元世界チャンピオンがプロデュースし、回転の命であるベアリングのトップメーカー「NSCマイクロプレシジョン」がベアリングを供給。それを東京下町の町工場「ミツミ製作所」が高い旋盤加工技術で作り上げます。
出来上がった「10分独楽」は、感動すら覚えるほど静かに、しかし力強く回り続けます。まるで精密機械のようなハイスペックが織りなす回転と持続力。どれ一つでも欠くことのできない奇跡の集結が、10分独楽を完成させました。
ひとつの商品が生み出される裏には、計算された精緻な技術と頭脳が支えています。 -
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10分回る秘密
- 独楽は物理の世界。より長時間回すためには独楽に多くのエネルギーを送り込むことが理論上、長時間回る理屈になります。
より大きな回転力を加えるため、手回しではなく道具(紐)を使い回転力とスピードを確保。さらにブレない回転を与えるため、重心を低くして重量を増加しました。
次に、与えられたエネルギーの消耗ですが、10分独楽は中心部にベアリングを内蔵することで、軸にかかる摩擦消耗を著しく低下させました。通常の独楽の場合、軸も一緒に回転するため、接地面との摩擦抵抗により多くのエネルギーを放出してしまいますが、10分独楽の軸はただ立っているだけなので実質的なエネルギー消耗は、ボディの空気抵抗のみとなります。
その結果、見事に10分回る独楽が完成しました。構想から1年、ようやく完成した独楽で回してみると感動すら覚えます。人に自慢でき、家族や友人、飲みの席などで話題にも事欠かせません。 -
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ミクロン単位で成型する驚異の精密さと技術力。精密世界での熟練職人
- 独楽を成型するには旋盤と呼ばれる削り出しの機械に、予め設計と試作を繰り返した最終図面に基づき、機械に各数値を入力していきます。
一見、数値を入力するだけの作業に思えますが、入力する際には、削り出しの順番や機械のクセなどを見極めることが最重要で、この作業一つとっても仕上がりは大きく異なってきます。
この見極めが経験と勘を養ったベテラン職人の腕の見せ所になり大変重要な工程になります。0.001ミリを追う精密な削り出しは、1000個作れば1000個全く同じものが出来ないと完成品とは言えません。
その為、個々に一つ一つ手作りで作り上げていき、個別で手作りの味わいを楽しむ商品とは真逆の位置にいます。全く同じものを毎回作り出すことが出来る職人が熟練職人と呼ばれます。 -
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ヨーヨーマスターが独楽をプロデュース
- 株式会社そろはむ代表取締役の長谷川氏は、ヨーヨー世界大会AP(アーティスティックパフォーマンス)部門で3回にわたって1位を獲得。日本人初のヨーヨーマスターの称号を得ています。
幼少期から回るという動作に並々ならぬ興味を抱き、遊びを追究してきました。スキルトイ分野の高い知見を持つ長谷川氏のこだわりを今回の10分独楽に反映させ、具現化しました。 -
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ボディは無垢の真鍮製
- 使用されているボディ部分は無垢の真鍮製。敢えてメッキなどの塗装を施さず、削り出しの直後のいわば生真鍮で仕上げています。
無垢の真鍮は、手入れをしないと錆び緑青が発生するデメリットはありますが、使用している内に経年変化する味わいもまた、無垢の特性になります。
手の脂が独楽の本体に浸み込むため、毎日使っていれば錆びることもありません。その内、どんどん変化していき自分だけの独楽の質感が誕生します。どのように変化するかはご自身次第です。 -
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楽しみ方のバリエーションが豊富
- 本品の楽しみ方は1通りではありません。その驚異的なバランス力が様々なバリエーションを実現できます。
慣れてくれば、ペン先の上で回すことも、指先の上で回すことも、さらに紐をかけたまま独楽だけ回すことも可能です。
回転時、紐で勢いよく引くため回転力もすさまじいので、遠心力とジャイロ効果を兼ね備えた次世代の独楽としてのこだわりが詰まっています。 -
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日本人と独楽の関係
- 日本人は無類の独楽好きで世界的に見ても日本ほど独楽の種類がある国はないと言われるくらい独楽大国です。
指で捻って回す独楽、糸を巻きつけ回す糸引き独楽、仕掛けのある独楽。今回はより強い力で回転させるために伝統的な「糸引き独楽」を採用しました。
金属加工という先端の技術で作り、回転時間を伸ばすために重量配分にも気をつけたデザインとなっていますが、糸巻き部分の意匠などは昔ながらの木の独楽のテイストを取り入れどこか懐かしい雰囲気も感じさせてくれます。
日本人のDNAに刻み込まれた「独楽好き」という記憶を刺激してくれるのが本品です。 -
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【最後に】
- 「独楽」。幼き日々に興じた昔懐かしい玩具ですが、令和の時代になり科学と技術の粋を結集し、3人の匠たちの協力により驚くほど回り続ける独楽を完成させました。
自分自身で記録に挑戦することも、友人や子供たちと競い合って一喜一憂することも、様々な楽しみ方ができるように設計しています。
昭和の糸引き独楽から令和の精密独楽に進化したように、独楽と共に自分自身も進化していけるように願いをこめています。
独楽は回り続けることから縁起物としても知られています。たかが独楽であると同時に、されど独楽になれるよう、存分に楽しめていただけますと幸いです。 -
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