-
スモールセコンドを備えた往年の軍用時計を再現したかった!
-
-
- アウトラインの第1弾“コンプレダイバー1960”は、お陰さまで目標金額に対して503%を達成するなど、多くのご支援をいただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。そして、このほどその第2弾がようやく完成しました。今回モチーフとなったのは、ズバリ1940年代に活躍した軍用時計です。
今回製作にあたってこだわった点は、秒針が独立して小さなインダイアルで表示される、スモールセコンド(以降スモセコ)タイプにすることでした。やはりこの時代の時計と言えば6時位置のスモセコは必須。特に軍用タイプとなればこれがあるとないでは随分と趣が違ってくるからです。
ただ、意外に思われるかもしれませんが、一般に供給されている日本製の自動巻きムーヴメントで、スモセコ機能が付いた機械は、シチズン傘下のミヨタ社の8000番台だけなのです(ちなみにクォーツ式にはあります)。しかも場所は6時位置ではなく4時半。そのため日本製機械式汎用ムーヴメントを採用し、6時位置にスモセコがあるモデルを、恐らくはみなさんもほとんど見たことはないのではないでしょうか(あったらゴメンなさい)。 -
- そこで今回、ムーヴメントをスモセコが6時位置にくるように右回りに回転させてセットしました。リューズが4時半位置に来ているのはそのためなのです。ちなみに、リューズは3時位置が一般的ですが、軍用時計などのフィールドウオッチの場合は、4時半位置に来ることはゼロではありません。手首の激しい動きで手の甲をリューズで傷を付けないようにするために、あえて4時半位置にセットする場合があるからです。
さて、今回は12時間表示と秒表示タイプの2種類のデザインを用意しました。12時間表示のタイプ(上の写真)は、いわゆるイギリスなどで陸軍に採用されていた軍用時計の鉄板とも言えるデザインです。もう一方は、ドイツ空軍の爆撃機などのナビゲーターが使用していた航空時計をモチーフにしたデザイン(下の写真)です。 -
- なお、後者については誤解のなきようひと言付け加えておきます。秒表示が大きく扱われているのは、当時夜間の偵察の際に暗闇のなかでも秒単位で正確な経過時間と進路を記録できるようにするためのものでした。そのため本来はセンターセコンド(秒針が時分針と同軸にあるタイプのこと)でなければなりません。しかし、今回は冒頭でもお伝えしたようにスモセコにこだわったことと、見た目のカッコ良さから、このデザインをあえて採用させていただきました。
-
》軍用の雰囲気を出すために、こんなところにこだわりました!
-
1)ドーム型プラスチック風防で当時の雰囲気を演出
-
- 風防ガラスは1940年代の雰囲気を少しでも忠実に再現するために、当時と同じようにアクリルガラス製、つまりプラスチック風防を採用しています。そして、さらにふっくらと盛り上がったドーム型とすることでグッと当時の雰囲気を強調しました。(※普段使いには問題ありませんが、硬い物に強くぶつけたりすると割れる場合があります)
-
2)ソリッド感を強調するためステップベゼルを採用
-
- ベゼルは軍用らしくソリッド感を出すために階段状に段差をつけたステップベゼルを採用しました。ただ、艶のないサテン仕上げだけだと色気がないため、デザイン的に多少メリハリが付くようにと2段目(上のほう)のみ鏡面のポリッシュ仕上げを施しています。
-
3)2段階処理で数字を立体的にハッキリと
-
- アラビア数字のインデックスは立体感が出るように白いペイントで数字をプリントした後、その上に色を加えて文字が焼けたようにエイジング処理を施したスーパールミノバ夜光を塗布しています。そうすることで数字をハッキリさせて視認性を高めました。なお、アラビア数字の夜光は色を混ぜてエイジング処理を施しているため、強い光を当てないと光りません。あらかじめご了承ください。
-
4)段差を設けて立体的に仕上げる
-
- 6時位置に配置しているスモールセコンドは、単調にならないようにするために文字盤の面よりも若干ですが1段下げて立体的にしています。しかもそこには同心円状の細かな装飾を施すなど、些細なことかもしれませんが、当時の雰囲気にこだわりました。
-
5)スーパールミノバで夜間の視認性を確保
-
- 前述したようにアラビア数字のスーパールミノバ夜光にはエイジング処理を施しているため光は弱くなっていますが、時分針と文字盤外周のミニッツカウンターに施したスーパールミノバ夜光によって夜間の視認性はしっかり保たれています。右が60秒表示(Ref.YK19001-60)のタイプで、左が12時間表示(Ref.YK19001-12)の夜光です。
-
6)軍用識別標識の刻印のような雰囲気に
-
- ネジ込み式の裏ブタには防水表示や素材などのスペックの一部を刻印し、1940年代当時の軍用時計に見られた軍用識別標識の刻印のような雰囲気に仕上げました。1〜150までの限定個数のシリアル番号もここに刻印されます。
-
7)革ベルトは2種類付属。しかもクイックレバー付き
-
- 革ベルトは上の写真のとおりに、ダークブラウンのヴィンテージ調(上側)とブラウンカラーにリベット付き(同下)の2タイプが付属します。つまり、Ref.YK19001-60、Ref.YK19001-12それぞれのモデルにこの二つのベルトが付属します。もちろん工具なしで簡単に取り外しできるクイックレバー付きですので手で簡単に付け換えが可能です。
-
10)信頼性の高い、メイド・イン・ニッポン
-
- 雰囲気が良くても時間を知る道具としての信頼性がなければ意味がありません。クォーツ式と違いデリケートな機械式の場合はなおさらです。そこで、針の取り付けからムーヴメントの組み込み、そして防水性、チリやホコリの混入などのすべての品質管理は、多くの国産時計メーカーに実績のある長野県安曇野市にある精密機器メーカー、南安精工にて行ないます。
-
-
》会社で実際に着けてみました!
-
-
- 着けた雰囲気はこんな感じです。ケース径38mmに対してケース厚は13.1mmと数字的には多少厚く感じるかもしれませんが、これはドーム風防によるものでケース自体はそれほど厚くはありません。そのため実際にはそれほど気にならないと思います。
60秒表示タイプ(写真下)は、若干主張が強いデザインのため、スーツよりはジャケパンスタイルがいいでしょう。一方、12時間表示(写真上)ならスーツにも問題なく合わせられます。 -
-
【ミリタリーType 1940】
- 【SPEC】
●型番:Ref.YK19001-12(12時間表示)、Ref.YK19001-60(60秒表示)
●素材:(ケース)316Lステンレススチール、(ベルト)イタリア製ヴィンテージ調レザー、ダークブラウンとブラウン(リベット付き)の2種類が付属
●サイズ:ケース径38mm、ケース厚13.1mm
●防水性:5気圧防水(日常生活防水)
●駆動方式:自動巻き(日本製Cal.MIYOTA8245 /21石/毎時2万1600振動(日差-20秒+40秒)/最大巻き上げ時40時間パワーリザーブ)
●希望小売価格:各3万8880円(組み立て:日本)
●保証期間:1年間 -
-
レザークラフト職人、藤本純一氏がハンドメイドで製作した“オリジナルウオッチケース”も発売!
- 今回、“ミリタリーType 1940”の先行発売を記念して、東京、恵比寿に工房を構えるレザーブランド、“KUGIRI(クギリ)”とのコラボレートが実現。“ミリタリーType 1940”のコンセプトをデザインに反映した、二つのオリジナルウオッチケースが実現しました。
-
- ちょっとした旅行などでも便利に使える“2本収納タイプ”です。KUGIRI(クギリ)の魅力は、実用性を考慮したデザインと確かな作りで、このオリジナルウオッチケースでも、縫製部分を起点にした四つ折りの構造を採用。時計2本、ベルト2本そして工具を収納しつつ、コンパクトなデザインに仕上がっています。
-
【OUTLINE×KUGIRI-腕時計2本収納ケース】
- 【商品情報】
●素材:帆布×カーフレザー
●サイズ:縦17cm、横8cm(展開時は縦17cm、横33cm)
●希望小売価格:1万1880円 -
- ベースとなる素材にはミリタリーテイストを醸し出す堅牢な帆布を採用。時計を収納するポケットカバーには、使用することで適度に革伸びし、使い込むほどにフィット感が高まる牛革が採用されています。丁寧なコバの仕上げ、縫製など、ひとりの職人がオールハンドメイドで製作したからこそ生まれる丁寧な作り込みが魅力的です。
-
- 右側に時計を収納できる二つのポケットを装備。牛革のポケットと上部のカバーが、時計を優しく固定してくれます。また、左側には換えベルト用ポケットとベルト交換に使用する工具を収納する小さめのポケットを装備しているため、使い勝手も抜群です。
-
-
-
-
【OUTLINE×KUGIRI-腕時計1本収納ケース】
- 【商品情報】
●素材:帆布×カーフレザー
●サイズ:縦14.2cm、横10.7cm(展開時は縦18.2cm、横10.7cm)
●希望小売価格:4110円
※腕時計1本用収納ケースは、腕時計とのセット販売のみ -
- こちらは、帆布をベースにした、腕時計1本用の時計収納ケース。今回のプロジェクトでは単体での販売は行わずに、時計と組み合わせた限定セットで発売されます。
-
- ベースの素材にはミリタリーテイストを醸す帆布を採用。ホックボタンを設置した部分には牛革を縫い付けており、強度とデザイン性が高められています。
-
- ケースにはクッションが付属しており、時計をクッションに固定して収納します。
-
- サイズは、展開時で縦が18.2cm、横幅が10.7cm(閉じた場合は、縦が14.2cm、横幅が10.7cm)。裏面には牛革のポケットが設置されており、交換用のベルトを1本収納することができます。
-
-
【レザーブランド、KUGIRI(クギリ)とは?】
- クギリは藤本純一氏が2012年に創設したレザークラフトブランドです。デザイン学校を卒業した後、繊維会社で2年間勤務をした後、独学で鞄作りを開始。その後、足立区の工房で 下積み工程を教わり“アトリエフォルマーレ”で熟練職人から技術をさらに深く学び、2012年にクギリを創設。ハンドメイドにこだわり、少量生産で高品質なレザープロダクトを製作しています。
-