-
-
九櫻とは?九櫻刺子とは?
- 株式会社九櫻は柔道衣を中心に製造販売を行っているメーカーです。
でも創業以来、織物業を愚直に貫いてきたことはあまり知られていません。
柔道衣には刺子生地という特殊な生地が使用されており、九櫻の根底には刺子生地がずっとありました。 -
- 柔道衣の生地は「ゴワゴワ」したイメージ。しかしその中でも九櫻の柔道衣は肌触りが良く、洗うたびにだんだんと「ソフト」に変化するということに強みがあります。強さとしなやかさを兼ね備えた極めて稀有な素材なのです。
「柔道家だけでなく、もっと沢山の方にこの生地に触れて欲しい!」
生地織から縫製までを一貫して行っており、そのクオリティは沢山の方の武道魂の力になってきました。その中でも九櫻の魅力は生地織にあります。熟練の職人が旧式織機などを使用し時間をかけて丁寧に刺子を織りこんでいきます。そうすることでしなやかさ、強靭さ、柔らかさなどの風合いが生まれます。
その技術、伝統をもっと世の中に広めよう!と始まったのが新ブランド 「kusakura sashiko」 (九櫻刺子) そして、この九櫻刺子プロジェクトがはじまりました。
まず私たちは人が肌に触れる生地の中で極めて高い強靭さを誇るこの刺子生地を 「九櫻刺子」と名付けました。
そして九櫻刺子の特徴を生かせる製品は何か?と、新たなチャレンジが始まったのです。 -
- 九櫻のこれまでの100年は「柔道衣」が中心でした。
次の100年は柔道衣だけでなく「柔道衣+九櫻刺子」。 -
強さとしなやかさの理由
-
- ※光のあたり具合により色味が違って見える可能性がございます。
-
強くて丈夫、だけではなく
- 九櫻刺子の生地で作る製品の中心は柔道衣です。怪力の柔道家たちが力一杯引っ張り、そして投げる。求められる強度は通常の「服」とは比べ物になりません。
それが私たちが「人が肌に触れる生地の中でも極めて高い強靭さを誇る」と言う理由です。これだけの強度が求められる衣類は他にありません。
でも強いだけでは九櫻が長年柔道家に愛用していただくことはなかったでしょう。とても丈夫でしっかりとした生地であるにも関わらず、柔らかくしなやか。それを私たちは「風合い」と呼び、他のメーカーの柔道衣生地に表現できない点だと考えています。 -
- 九櫻で使用する織機にはまだ旧式織機が残っています。
なにかと織機に任せておけない、とても手のかかる機械。
生産性が求められる中でこうした織機を使い続けることはとても大変です。
職人が日本各地からパーツを探し集めてきた旧式の織機も使用して織りあげています。
故障するとパーツがなくていつも困るほど。
でも、熟練の職人が状況をみながらこまめに絶妙な調整ができるからこそ、最新の機械では表現できない「風合い」が表現できます。これが「強さとしなやかさ」の理由。
時間と手間はかかりますが、こうして丁寧に織るからこそできることがあります。 -
使うほど好きになる「九櫻刺子」
- 柔道経験者ならお分かりいただけるかもわかりませんが、新品の柔道着よりも馴染んだ柔道着がカッコ良くて、着心地がいい。「着る」という分野でこうした特徴を持ったものといえば、革ジャンや一部の古着などが挙げられます。
九櫻刺子の商品は購入していただいて終わりではありません。実は使いはじめが九櫻刺子にとってもスタートなのです!
日々使っていただくことで馴染んでくる、生地に使い手の個性が生まれて愛着も湧く、「劣化とは違う経年変化」。
変化することを愉しめる生地、育てる生地。それが「九櫻刺子」です。 -
-
-
オール九櫻刺子パーカーへのこだわり
- 九櫻刺子プロジェクトでなければ生地の全てを刺子仕様にしたパーカーは生まれなかったはずです。まず刺子生地は織るのに時間と手間がかかるので、一般的な生地よりも高価になってしまう。あえて高価になっても作る理由が普通はない。
でも九櫻刺子の場合「九櫻刺子生地の魅力を伝える」ことを目的にしています。製造上高価になってしまうものでも作る価値がある、伝える価値がある。
実は開発途中では、もっと作りやすい異素材も活用したパーカーを作るアイデアも出ました。袖や裾や裏地、九櫻刺子以外を使うことも考えました。 -
オール九櫻刺子での不安
-
- 九櫻刺子パーカーのデザインはとてもシンプルです。いわゆる一般的なパーカーのデザイン。今回のクラウドファンディングで販売させていただくカラーは黒と紺青の2色展開。昨今のアパレル業界、デザイン、カラー展開、機能的な化学素材などで差別化を図ることが多いです。しかし、九櫻刺子パーカーでは生地そのもので違いを生み出す他では真似できないづくりを目指しました。
そうしたときの不安はいくつかありました。
・着心地は本当に良いのか?
・柔道の堅いイメージにならないか?
・九櫻刺子生地だけで裏地を使わないで暖かい?
試作を重ね、完成したパーカーを関係者で実際に使用してみました。するとこれらの不安はなくなりました。
・着心地は本当に良いのか?
→袖や裾が伸縮性の少ない九櫻刺子生地、伸びないので着心地はどうだろう?と考えていました。しかし実際着てみるとこれが特に気になることはそれほどなく、袖捲りがしにくいぐらいです。
逆に伸びにくい九櫻刺子生地を使用したことで、袖や裾が着ていてもよれない、クタらない。つまり、九櫻刺子の生地の魅力である経年変化を楽しんでいただける、長く心地よく使えるパーカーとなりました。
・柔道の堅いイメージにならないか?
→シンプルなデザインのパーカーとしたことで、柔道衣のイメージが強くなり日常で使いにくくなるのでは?と考えていました。
これも予想外に不思議なほどに、柔らかい印象が生まれました。一般的なパーカーよりも刺子目が柔らかい印象を与え、優しい風合いが印象的なパーカーが生まれました。
・九櫻刺子生地だけで裏地を使わないで暖かい?
→オール九櫻刺子生地にこだわったので、裏地も使用していません。これでは寒いのでは?と少し不安でした。
しかし、これも予想外の結果で、とても暖かい着心地になっていました。もちろん少し厚手の生地ではありますが、それ以上に刺子目の表面の凸凹に空気の層が生まれているような感覚でしっかりと暖かい。寒さ本番の季節には一枚では厳しいですが、ダウンの中にもゴワつかず、暖かく着ていただけるパーカーになっています。 -
九櫻刺子パーカーディティール
- <九櫻チャーム>
チャック部分には九櫻チャーム。柔道経験者には懐かしく、そうでない方にも違和感なく使っていただける櫻ロゴ。 -
- <ポケット>
-
- <紐部分>
-
- <袖部分>
-
- <タグ部分>
-
-
商品カラー・仕様について
-
パーカーサイズ表
-
- 【ご注意】
オール刺子生地のため、袖口部分は一般的なパーカーのような伸びはございません。 -
【カラー】
- 紺青
-
- 黒
-
- 【素材】
九櫻刺子生地 綿70/ポリエステル30 (柔道衣と同組成)
ファスナー ビスロン製
九櫻チャーム 金属製 -
【お取り扱い注意事項】
- 刺子織り生地の特性上、生地を引っ掛ける場合がありますのでご注意ください。
染料で色付けしている商品は、摩擦、水に濡れる等で色落ちする可能性があります。
淡色の衣類との洗濯はお避けいただき、タンブラー乾燥はお避け下さい。 -
「豊岡縫製株式会社」
-
- パーカーはいつも兵庫県養父市にある豊岡縫製さんにお願いしています。
九櫻刺子生地、厚手の生地でどこでも安定して高品質の縫製ができるわけではありません。
専用の機械が必要で、縫製技術も必要。
その点豊岡縫製さんでは創業以来道着を縫製してこられましたので、高品質の縫製技術で仕上げることができました。 -
プロジェクトの展望
- 「武道を越えた世界の九櫻へ」と大きく風呂敷を広げた九櫻刺子プロジェクト。伝えたい想いは沢山あり、九櫻刺子プロジェクトの目的やコンセプトは明確ですが、九櫻刺子という極めて珍しい生地がどのような形に変わるべきなのか?という点については日々チャレンジと発見の連続です。
- 今回開発した製品は、オール九櫻刺子のパーカー。自社生産の刺子生地をふんだんに使用したパーカーには、九櫻への愛が詰まっています。
パーカー、一人一着は持っていると思います。性別、年齢問わず、着ていただけるパーカー。刺子生地を道場だけでなく、日常生活に取り入れて九櫻刺子の生地の良さを知っていただける商品です。
そして、九櫻刺子の商品を通じて、これまで興味を持たなかった方も「柔道」という日本の魅力ある文化に目を向けてもらえる方が増えれば嬉しいです。 -